高校3年の秋、奈良から家出をして、渋谷にあった寺山修司さんが主宰する「天井桟敷」の小劇場の前にたどり着いたのは、朝の8時ごろで、表のドアはまだ閉まっていた。街は車が忙しく行き交い、速足で通勤する人々は誰も無口で、ボクが家出少年らしい格好をしていても気に留めるような人はいなかった。これが東京なんだと思った。
高校3年の秋、奈良から家出をして、渋谷にあった寺山修司さんが主宰する「天井桟敷」の小劇場の前にたどり着いたのは、朝の8時ごろで、表のドアはまだ閉まっていた。街は車が忙しく行き交い、速足で通勤する人々は誰も無口で、ボクが家出少年らしい格好をしていても気に留めるような人はいなかった。これが東京なんだと思った。