佐藤そのみさん
佐藤そのみさん

 おそらく私は小学生の頃から、常々“完璧な人”であろうと思案してきた。考えを巡らせていただけで、実際にそのような状態であった瞬間は一度もないはずだが、いつもはるか高い場所にある“完璧”な、理想の自分の姿を見上げ続けてきたのだ。見上げ過ぎて、ほとほと首がつりそうだった。