じぶん(たち)がいま直面している現実がいかなるものかを、できるだけ正確に理解しようとして、人はいろんな問いを立てる。いま求めるべきは正義か利益か、軍備か外交か、拡大か縮小か、経済成長か財政規律か。そしてこの機にのぞみ、決断は大胆であるべきか慎重であるべきか。政治や経済の領域ではつねにこうした選択に迫られる。その選択をめぐり、対決ががっぷり四つに膠着(こうちゃく)し、出口が見えないこともあれば、一方が数で他方を圧倒し、強引にことを進めてゆくこともある。事態はそうした二項対立の構図をうまく設定しなおさないと動かないはずだが、対立の構図そのものはそうかんたんには崩れない。























