ソフトバンクが生成AI(人工知能)で顧客による迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の被害を減らすサービスを始める。電話の怒鳴り声を音声変換で穏やかな声に変えて、従業員の心理的な負担を減らす。2026年には企業にカスハラへの対策が義務化される。コールセンターなど対策が急がれる職場に導入を働きかける。
「アクセス集中といえば済むと思っていますよね」。チケット予約に関するクレームを入れる女性の怒気を帯びた声。聞き手に威圧感を与える話しぶりだが、生成AIによる音声変換を挟むと、すぐに穏やかな中年女性のような声に変った。
ソフトバンクは26年1~3月に音声変換サービス「SoftVoice(ソフトボイス)」を事業化する。応対端末に専用アプリを入れる方式で提供する。電話でのクレーム応対に特化しており、顧客の怒りなど感情は伝えつつ、威圧感を軽減できるのが特徴だ。