東京大学柏キャンパスに現れた雪アートの動画が、SNSで話題になっている。3月上旬、キャンパス内の芝生が積雪した日。雪が降る中、傘を差した男性が、足を巧みに使って芝生に海の生き物をするすると描いていた。ヒメダイ、ペンギン、ヒトデ、イカ、カニ…。一発で仕上げる様子は、アイススケートの滑走のよう。X上では「空間認識能力がすごい」「器用な足さばき」との声が寄せられている。
■足元と周りしか見えていないのに…なぜ描ける!?
投稿したのは、東京大学大学院で水産資源の研究をする男性(24)で、X名・maruさん(@tuna_suma)。幼い頃から海の生き物が好きで、小学生の頃には、模写して自分だけの魚図鑑を作っていたという。現在もX上で釣った魚の写真と名前を投稿するほか、名刺に自作の魚介類の挿絵を入れるなど、筋金入りの“魚オタク”だ。
「研究の息抜き」と綴られた動画は研究棟の上階から撮影されており、真っ白な雪のキャンバスに男性が足を滑らせて描く様子が収められている。「今年初積雪だったので、せっかくなら遊んでおこうと思って描きました。全体のバランスを考えながら描いたら、思いのほかイメージ通りに描くことができました。靴はびしょ濡れになりましたが(笑)」と男性は話す。
気を付けたのは2点。雪に足跡を残さないようにすること。そして、斜めから見た際に一番綺麗に見えるように、遠近法を考慮して少し縦長にしたこと。実際に近くで見た人によると、魚の背中側にチェック模様が描かれているなど解像度が高いほか、縦横比が変わって見えて面白かったという。
雪アートは翌日にも投稿され、X上では大反響。「足元と周りしか見えない状態で俯瞰してまともに絵が描けるのがすごい」「描けるのも、全体図を脳内で俯瞰して見られるのも天才過ぎる…」など空間認識能力に触れる人が多く、男性はおちゃめにこう返信している。
「きっと背が高いんでしょうね」
(まいどなニュース・山脇 未菜美)