「信じられるかい?これ、ジップロックで育ったんだぜ」
そんな呼びかけとともに投稿された、美味しそうなニンジンとゴボウの写真が「X」で話題になりました。記事執筆時点で投稿には「9万件」をこえる「いいね」がついています。
写真を投稿したのは「ぽたろうの家庭菜園HACK」(@HACK1136)さんのアカウントです。ぽたろうさんは10年を超える家庭菜園歴を持ち、これまでも「まいどなニュース」にてカップラーメンの空の容器を重ねて長ネギを「トーテムポール栽培」した投稿などを紹介してきました。
また今年は単行本「傘袋でジッパー袋で! 最高においしい野菜が1年中、楽しく作れる本」(KADOKAWA)を刊行、本書はぽたろうさん曰く「ジップロック栽培の方法がふんだんに詰まった」一冊なのだそうです。
話題になった写真の左側にはやや長めの、右側にはそれよりは短めのニンジンとゴボウが写っており、話題になった投稿に続けて
「左→2連結ジップロック
右→単品ジップロック
で育てたゴボウとニンジン♫」
とぽたろうさんは説明しています。
「ピーターラビットに出てきそうな人参!!︎ ごぼうが意外と太い!!︎」
「えー!! ここまで育つんですか!?」
「全体的になが~~~~~!!」
「素晴らしい 場所を取らないのが何よりいい アパート、マンションのベランダでもできますね」
「凄いなぁ 畑でもこんなに上手くできない私です」
ポストには驚きとそのできばえを称える声が届きました。
■育てる様子を映した動画も
「たくさんの『やってみたい!』とのお声、ありがとうございます。
ジップロックで育ったごぼう&人参たちの不遇な人生を動画にしました。
よかったらご参考にー♫♫」
ぽたろうさんは感謝のメッセージとともに動画を投稿しました。
動画には「まず、ジップロックの底の2点の角を三角に折り込み、内側に折りたたんで『マチ』をつくり、テープで固定します。ジッパー部分を折りたたたんで新たにジップロックを重ねて連結し、上部をハサミで切って『長い鉢』状にしたものに土を入れ、底面に竹串で穴を開けます。
そこにニンジン、ダイコン、ゴボウの種を植え、水をやり、芽が出たら適宜間引きをして育てていきます。ダイコンは残念ながら『開花により途中棄権』したそうで、最終的にはニンジンとゴボウを収穫する様子」が映っており、野菜を育てる過程が理解できるようになっています。
■「想像以上のできばえ」
ぽたろうさんに詳しい話をお聞きしました。
--種を植えてから、収穫するまでどのくらいの時間がかかりましたか?
ニンジン、ゴボウ、どちらも今年の2月末スタートの8月31日収穫。189日の栽培期間でした。
--できばえには満足していますか?
根菜類は葉が立派でも引っこ抜くまで結果がわからないのが不安でもあり面白いところ。加えて今回はジップロックという意味不明な環境のためちゃんと成長できるか不安でしたが、ニンジン、ゴボウともに想像以上のできばえに育ってくれました。
■「味は最高」
--動画の最後に収穫した野菜を使った豚汁が映っていましたね、お味は?
味は最高の一言。どちらも風味豊かで売り物に遜色のない立派な野菜に育ってくれました。特にゴボウの食感や鼻を抜ける香りは、採れたてでしか味わえない貴重な体験になりました。
■「絶好の種まき時期」
--大きな反響があったことへの感想はいかがですか?
想像以上に「やってみたい」とのお声をいただき嬉しく思います。使い終わったジップロックは生ゴミ用のゴミ袋になるのが関の山…と思われがちですが、少しの加工で立派な鉢になります。またゴボウやニンジンは9月が絶好の種まき時期なので気になった方はぜひ実践していただければと思います。
■挑戦したい人に向けアドバイス
「ジップロックを鉢として使用する際、形を安定させるために底面を折りたたみテープでとめ、マチを作ることが重要です。その上で箸などで20ヶ所ほど排水穴を開けます」
「Lサイズのジップロックを使うのであれば、5~6リットルほどの土を入れることができます(連結させれば12リットルサイズに)」
「野菜が成長した際の葉や根の大きさを考えると、一袋に対してごぼうは2株、人参は3株を育てていくのが最適だと思います」
興味のある人はぜひ参考にしてみてくださいね。
(まいどなニュース特約・山本 明)