2025年9月7日、プロ野球・阪神タイガースは2年ぶりのセ・リーグ優勝を決めました。前回のセ・リーグ優勝は2023年ですが、この2年間で阪神タイガースの親会社である阪神電気鉄道(阪神電車)はどのように変わったのでしょうか。長いようで短い2年間を簡単に振り返りました。
■青胴車の引退、赤胴車の復活
私が真っ先に思い浮かべたニュースは、2025年2月の青胴車引退です。長年にわたり、阪神電車の普通電車で用いられてきた青色(ウルトラマリンブルー)とクリーム色の組み合わせが消滅しました。最後の青胴車となった5001形は1977年に登場しました。1985年、2003年、2005年、2023年のセ・リーグ優勝を知っている車両だけに、5度目の優勝を祝ってほしかったなあ、と思うのは私だけでしょうか。ちなみに、1985年の日本一を知る車両は、8000系の一部となってしまいました。
青胴車の引退により、「昭和の阪神電車が消えたか」と思いましたが、何と5月にかつての急行用車両の塗装「赤胴車」が復活しました。赤胴車は赤色(バーミリオン)とクリーム色の組み合わせ。青胴車と同じく長きにわたりに親しまれてきましたが、2020年6月に消滅しました。
今回、開業120周年の一環として、赤胴車が復活することに。しかも、8000系全車が赤胴車になることから、単なる「復活」とは異なります。ちなみに、9月中旬から1000系1編成と8000系「赤胴車」1編成が、「阪神タイガース優勝記念ラッピング車両」になり、人気を博しています。
■万博も意識した快速急行の増発
ダイヤ面ですと、阪神は2025年2月にダイヤ改正を実施。目玉の一つが平日昼間時間帯の快速急行の増発でした。
1時間あたり2本から3本になり、20分間隔での運行になりました。もともと、昼間時間帯の快速急行は、20分間隔が基本でしたが、2022年12月に平日昼間時間帯に限って減便。今回は大阪・関西万博に先立っての増発でしたが、このまま20分間隔で運行して欲しいものです。
■ 座席指定サービスは2027年から
まだ先の話ですが、2027年春に座席指定サービスがはじまります。詳細はまだ出されていませんが、2027年登場予定の新型車両3000系の6両のうち、1両で座席指定サービスを導入します。
2023年から2025年にかけて、主な阪神電車のニュースを集めてみました。このように見ていくと、2025年に大きな動きが相次いだことがわかります。2025年は阪神タイガース球団創設90周年と同時に、阪神電気鉄道開業120周年の記念年でもあります。
ぜひ、阪神タイガースには、座席指定サービスの導入など、阪神電車が大きく変わる2027年までの3連覇を成し遂げて頂きたい、と個人的に思っています。
(まいどなニュース特約・新田 浩之)