大胆にハサミでカットする様子/室井 聖也さん(@seiya.661_116z)提供
大胆にハサミでカットする様子/室井 聖也さん(@seiya.661_116z)提供

美容室の常連客が、恒例の“バッサリ”カットで爽やかな短髪に--。その劇的なビフォーアフターを記録した動画が、Instagramで3.8万件以上の「いいね」を集めるなど、大きな話題になっています。

投稿したのは、美容師の室井 聖也さん(@seiya.661_116z)。カットの途中で見せたお茶目な「おかっぱ頭」から、一気に洗練されたショートヘアへと変わる様子に、「元々ハンサムだけど、ここまでかっこよくなるもん?」と絶賛のコメントが寄せられています。

「今回来店されたお客様は、短髪にしたいというご要望でした。僕がスタイリストになりたての頃から通ってくださっている、常連のお客様です」

投稿された動画のお客さんと室井さんの関係は長く、毎回「お任せ」で託されるほどの信頼関係が築かれているとのこと。季節ごとにヘアスタイルの変化を楽しんでおり、暑い時期は短めというヘアスタイルのサイクルが定着しています。

「今回も『とりあえずショートで、あとはお任せします』という感じでした」

今回のスタイルは「アップバングショート」に分類されるものですが、室井さん自身は「スイングショート」として設計。トップにレイヤーを入れて動きを出し、毛先は軽く外ハネに。サイドは長めの刈り上げ、後ろはハサミで短めに整え、ハチ周りとトップをタイトに仕上げています。

室井さんによると、日本人の骨格は「ハチが張る」「トップが膨らむ」といった傾向があるのだそう。そういった特徴を見据え、前髪は残しつつトップを詰めることで顔まわりの長さを活かし、爽やかで今っぽい印象に仕上げる提案をしたのだと言います。

提案時に最も重視するのは「再現性」だと話す室井さん。直毛/くせ毛の差や骨格の凹凸まで見立て、家でも再現できる設計に落とし込みます。今回の「スイングショート(アップバングショート)」は、ショートヘアに馴染みのない人でも挑戦しやすい入り口のスタイルだといいます。

前髪を上げた清潔感が特徴ですが、「スタイリングすれば“おしゃれショート”。前髪を上げるだけでも形になりやすいです」とのこと。いかつさ一辺倒ではなく、爽やかさと男性らしさのバランスを狙っています。

また、伸ばしていく過程でも形が崩れにくく、「次のスタイルに移行しやすい」のもポイント。「もっと短いショートにしてから伸ばしたい人にも向いています。2カ月後にマッシュに寄せるなどの橋渡しもしやすいです」と室井さんは話します。

「『自分はショートが似合うのかな…』と不安があっても、100%似合わないなんてことはありません。信頼できる美容師に相談して、一度挑戦してみてください」