マツタケの秋到来-。兵庫・丹波篠山産のマツタケの初競りが8日、地元の卸売市場「丹波篠山市場」(兵庫県丹波篠山市郡家)であった。入荷したのは8本で263・5グラム。市内の老舗料理旅館「近又」が85万円で落札した。ご祝儀相場で、1キロ換算では約322万5800円となった。
入荷したのは、7日に市内中部で採れたマツタケで、長さは6・5センチから11センチ、かさの直径2・8センチから4・5センチのつぼみで状態は良好だった。今年はお盆以降に雨があり、土壌が湿っており、豊作の気配があるという。
早朝の競りは2万円からスタート。競り人が「もうひと声」などと仕切るなか、「20万」「25万」「30万」など、どんどん値が上がっていった。
落札した「近又」の吉村規嗣料理長は「競り落とせてほっとした。身のしまりがよく、水分量もあって、モノは良い。全国各地のマツタケを扱うが、丹波篠山産は香りが甘く、味が濃い」と笑顔。マツタケは秋の味覚の王様ともいわれ、「焼きマツタケにしたい。ぜひ、召し上がりに来てください」とPRしていた。(堀井正純)