昨今、高等学校における成績や小論文、面接など人物重視で入学の可否を判断する「総合型選抜(旧AO入試)が注目を集めているといいます。株式会社イー・ラーニング研究所(大阪府吹田市)が実施した「受験期における“非認知能力”の重要性」に関する意識調査によると、子どもを「総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試に挑戦させたい」と回答した親が約半数にのぼることがわかりました。では、親は受験でどのような能力が重要と考えているのでしょうか。
調査は、子どもを持つ親および親族に子どもがいる全国の男女444人を対象として、2025年9月に紙回答にて実施されました。
調査の結果、「総合型選抜(旧AO入試)・推薦入試など人物重視の入試形態に挑戦させたい」と答えた親は50.9%にのぼりました。一方で、「わからない」(44.4%)という回答も約4割を超えています。
また、「子どもの受験を考える際、重視する能力」については、「コミュニケーション力」(328人)が7割強で最多となり、次いで「集中力」(238人)、「計画性」(238人)が続きました。
さらに、「受験において、学力以外で合否を左右する可能性が高い要素」を聞いた質問には、「協調性」(300人)や「面接での受け答え」(273人)などに回答が集まり、単に学力だけでなく、「コミュニケーション力」や「協調性」などの、他者と関わり様々な状況に対応できる”非認知能力”も受験において非常に重要だと認識されていることがわかりました。
続けて、「子どもの非認知能力(自己管理能力・やり抜く力)は、学力向上に影響していると思いますか」と尋ねたところ、9 割以上の親が「影響していると思う」(強く影響していると思う256人、ある程度影響していると思う162人)と回答。
そこで、「子どもの非認知能力を高めるために、家庭で意識していること」を尋ねたところ、「家庭内でのコミュニケーション」(281人)が最多となり、親子の対話を中心とした日々の関わりを重視する傾向が見られました。
また、「過去に、子どもが努力や粘り強さによって成績や活動の成果を上げた経験はありますか?」という問いに対しては、62.2%が「ある」と回答し、努力や粘り強さといった“非認知能力”が子どもの成果に影響を与えていることが明らかになり、重要性が示唆されました。
さらに、「非認知能力が高まることは、受験においても良い影響をもたらすと思う」と答えた親は97.0%となり、「受験を通じて身につけた非認知能力は、進学後や社会生活においても役立つと思う」と答えた人も90.5%にのぼったことから、非認知能力が受験期における一時的な力ではなく、進学後や社会生活においても子どもの成長を支える根幹的な力として、非常に高く評価されていることが明らかになりました。
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【出典】
▽イー・ラーニング研究所調べ

























