川崎重工業(神戸市中央区)は3日、大阪・関西万博に出展した4本脚の未来のモビリティ「CORLEO(コルレオ)」について、2035年の販売開始を目指し、開発に着手したと発表した。レジャーや観光分野での活用を想定する。
東京で開催中の国際ロボット展で橋本康彦社長が説明した。まず30年開催予定のサウジアラビア・リヤド万博で会場内の移動手段としての採用を目指す。乗車を体験できるシミュレーターも開発し、ゲームやeスポーツ分野に展開。全体で年間3千億円規模の事業に育つと見込む。
今後、技術的な開発とともに、走行に関わる法整備などにも取り組むという。
コルレオはライオンがモデルの4本脚で、人が背中に乗り、険しい山道や岩場などを走ることを想定。設計では、同社のバイクとロボットの技術を融合し、水素エンジンを動力にする。
万博来場者に加え、同時に発表したコルレオが岩山を豪快に駆け抜けるイメージ動画は交流サイト(SNS)で累計12億回再生されるなど注目を集めた。
橋本社長は「国内外で実現を求める声が多く、万博での提案に終わらせず、使命として取り組もうと決めた」と話した。(石川 翠)

























