カッコよすぎるシャツ、きっと高額なんだろうな(おたみさん提供)
カッコよすぎるシャツ、きっと高額なんだろうな(おたみさん提供)

日常生活を送っていると、予想外の出来事に遭遇することがあります。それは不意に笑ってしまうような面白さを生み出すことがあるでしょう。そんな「ちょっと面白い瞬間」を描いた漫画家・おたみさんの3作品が、X(旧Twitter)で注目を集めています。

1作目『友人が古着屋で服を買わなかった理由』では、作者が友人と古着屋を訪れた際の出来事が描かれています。友人は1枚のシャツを見つけるなり、「うわっ!ヤバい!」「このシャツめっちゃカッコいい!」と大絶賛します。続けて友人は「値段高いんだろうな…」と値札を確認すると、まさかの200円でした。

安く買えるなら嬉しい場面にも思えますが、友人はなぜか複雑そうな表情になります。どうやら自分のセンスまで安く査定された気分になったようで、友人はそのシャツを購入することなく、そっと元の場所へ戻してしまいます。

また『カラオケで突然ビブラートができた理由』では、作者が友人とカラオケを訪れた際の出来事が描かれています。普段あまりカラオケに行かない友人は、「オレ、ビブラートとかできないけどいい?」と少し不安そうな様子です。作者が「そんなの期待してないよ」と返し、友人が歌い始めようとしたその時、突然、怖そうな若者が部屋に入ってきます。

若者は「部屋間違えましたー」とすぐに出ていったものの、友人はかなり動揺したようです。彼のその後の歌声は、恐怖で声が震えた結果、見事なビブラートになったのでした。

最後は公園での出来事を描いた作品『モデル撮影で意外過ぎたこと』です。晴れた日の公園で、若い女性とおじさんが「こことかいい作品が撮れるよ」と話しながら歩いていました。

肩からカメラを下げていたこともあり、作者たちは自然と「おじさんがカメラマンで、女性がモデルなのだろう」と考えます。更に、おじさんは女性に身振り手振りでポーズを伝えていました。ところが次の瞬間、予想は大きく覆されます。

なんとカメラを構えたのは女性であり、その前で次々と可愛らしいポーズを決めていたのは、おじさんの方だったのです。固定観念を軽やかに裏切る展開に、作者は「素敵な笑顔だった」と振り返ります。

3作品のコメントには「関西だったら『これいくらしたと思うん?』って言って回りそう」や「ビブラートの音程は取れてなさそう笑」「おじさんの需要があるのがすごい」など多くの声があがっています。そんな3作品について作者のおたみさんに話を聞きました。

■絶妙な被写体おじさんを表現できた

-3作品の中で、特にお気に入りの作品はどれでしょうか。

『モデル撮影で意外過ぎたこと 』がお気に入りです。

近場の少し広い公園での出来事だったんですが、撮影する側の女性がとても綺麗な方だったので「逆なんだ」と余計に驚きました。

おじさんがいろんなポーズを取り被写体になっていましたが一生懸命にやりすぎて汗をかき、それをハンカチで丁寧に拭いていたのが印象的でした。とても上品でした。

-3作品を通して、特に印象に残っている声を教えてください。

これも『モデル撮影で意外過ぎたこと 』なんですが、本当のモデルさんから「急にカメラやってみたくなってる」というコメントを頂いたのが驚きましたし嬉しかったです。

正直、この出来事を漫画にするときに「被写体側の方々はこれを見たらどう思うんだろう...」と少し不安だったんですが、モデルさんの懐の深さに感謝しました。

-同作で「ここに注目してほしい」と感じる場面を、ぜひお聞かせください。

これも『モデル撮影で意外過ぎたこと 』なんですが、おじさんのポージングと表情をきちんと描けた、と思っています。僕は自身がおじさんということもあり、おじさんを描くのが好きなんですが、絶妙な被写体おじさんを表現できたと思っています。

(海川 まこと/漫画収集家)