炎上のきっかけは日常漫画だった(かしゅー夏さん提供)
炎上のきっかけは日常漫画だった(かしゅー夏さん提供)

SNSに投稿した何気ない日常のエピソードが、投稿者の意図しない形で読者に受け取られ、どのように説明すればいいのか分からなくなることがあります。かしゅー夏さんが息子とのエピソードを漫画にして投稿したところ、思わぬ批判が殺到する事態となりました。そのときの様子を描いた作品が、X(旧Twitter)上で注目を集めています。

ある日、作者が投稿した漫画に「さもしい親だ」「子ども優先にしない親っているんだ」などの非難の声が集まりました。理由は作品内で、息子にお菓子を取られないようにするために、息子の嫌いなチョコミント味のものを買っているという描写があったからです。

しかし実際には、息子も1つ好きなアイスを買っており、作者が息子にアイスを一切与えていないわけではありませんでした。

このことを作者がX内で言及すると、今度は「じゃあ息子食べ尽くし系か」「こうやって食べ尽くし系が生まれるのか」と、息子への非難の声があがりはじめました。これに対して作者は、自身がみんなで食べるような大袋アイスを買ったことと、息子や夫が「1個食べていい?」と言ってくると、つい許可してしまっていたことが原因だと考えます。

しかしそれを説明しようとしても、なかなか読者に伝わらない状況に、作者は「漫画むつかしいわ…」と途方に暮れるのでした。

読者からは「憶測で批判する人は批判したいだけ」「これがネット社会の厄介なところ」など、作者を擁護する声が多くあがっています。そんな同作について、作者のかしゅー夏さんに話を聞きました。

■同じ漫画を読んでも、読者の立場や読解力で感想が違う

-投稿した漫画に批判コメントが相次いだ後、これを説明する漫画を描こうと思った理由を教えてください。

「親の取ったこざかしい行動を見抜くなんて、子も成長したもんだなぁ」というエピソードを書いたつもりが、誤解されて批判が来たのでリプライで説明しました。

すると、今度は息子の行動を想像で批判する人が増えたので、息子への申し訳なさから最初に投稿した漫画の意図を説明する漫画を描きました。

-コメント欄が荒れた時はどのようなお気持ちでしたか?

まずは、こんな風に話を捉える人がいるんだと驚きました。子どもが食い尽くし系だから躾(しつ)けないとダメだとか、シャトレーゼでケチるのはどうなんだとか、漫画に描かれていない行動や我が家の経済事情まで想像して批判する人も結構いたので、悲しかったし腹も立ちました。

-この出来事から、今後の漫画投稿について考えたことを教えてください。

同じ漫画を読んでも「わかるよーあるある!」って共感してくれる人もいれば、「酷い親だ」って批判する人もいて、読者の経験や立場、読解力でこんなに感想が違ってくるんだと思いました。

ネットに漫画を投稿すると、予想以上に大勢の人に届く可能性があることが分かったので、誤解されないよう分かりやすく書くことも必要だと思いました。ただ、趣味で書いている漫画で「これは批判されるかもしれないからやめよう」と顔色をうかがうのも違うと思うので、基本はこれからも好きに描いていきたいなと思っています。

(海川 まこと/漫画収集家)