夫と小学生、中学生の子どもの4人で地方都市に暮らす52歳の清水りささん(仮名)。78歳の母は、雪深い地域で年金収入だけを頼りに一人暮らしをしています。少し前、母と電話で話した際、「最近は灯油の値段が上がり、冬場の家計が苦しくなってきた」と聞きました。
先日、りささんが実家を訪れた際、室内であるにもかかわらず厚手のコートを羽織り、寒さに耐えながら、ストーブをつけないまま過ごしている母の姿を見て心配になりました。母は、灯油代が高くてこれ以上ストーブをつけられないと、肩を落としていました。冬の暖房費の負担を軽くするために、利用できる支援はあるのでしょうか。
■灯油代が家計を圧迫…暖房を我慢する高齢者も
冬の寒さが厳しい地域において、暖房に使う灯油は命を守るために欠かせない必需品です。灯油などの燃料価格が上がると、特に収入を主に公的年金に頼る高齢者世帯にとって、暖房を使う機会が増える冬場は、家計への負担が大きくなります。
また、部屋が寒いと、ヒートショックや低体温症といった健康被害を引き起こす危険が高まります。そのため、暖房をしっかり使って部屋を暖めることは、健康を守るためにも大切です。しかし、灯油代を気にして暖房を我慢してしまう高齢者は、少なくありません。暖房費の負担が重くなっている場合は、自治体による助成制度が利用できないか確認してみましょう。
■暖房費助成制度は誰が対象になる?
こうした冬の電気代や灯油代の負担を軽くするため、雪が多い地域などでは、自治体が独自に「福祉灯油」などの暖房費助成制度を実施している場合があります。これは、物価や燃料代の値上がりで困っている収入の少ない世帯や、高齢者世帯などを対象に、灯油を買うお金の一部を補助する仕組みです。
対象となる世帯の条件は自治体によって異なりますが、住民税非課税世帯のうち、高齢者や障害者がいる世帯などを対象とする場合があります。年齢や世帯構成、所得など自治体が定める条件を確認する必要があります。ただし、制度そのものが実施されているかどうかは、地域によって異なるため、事前の確認が必要です。
支援の形や助成額は住んでいる場所によって違い、灯油との引換券がもらえる場合や、指定した銀行口座にお金が振り込まれる場合などがあります。
■福祉灯油はどこで申請する?必要な書類や相談先は?
福祉灯油の申請先は、自治体によって異なります。まずは自治体の公式ホームページや福祉担当窓口で、制度の有無や申請方法を確認しましょう。
申請が必要な場合は、申請書のほか、本人確認書類や振込先の口座情報、所得を確認できる書類などを求められることがあります。ただし、自治体によっては対象世帯に通知が届き、申請不要で助成を受けられる場合もあります。必要書類や申請期限も自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
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りささんは母が住んでいる自治体の福祉窓口に電話し、福祉灯油の対象となる条件や申請方法を聞いてみました。母が助成の対象となる見込みであることが分かり、りささんは申請を進めることにしました。母は、冬の灯油代への不安が少し軽くなったようです。
福祉灯油などの暖房費助成は、自治体や年度によって実施状況や対象条件が異なります。冬の暖房費が家計の負担になっている場合は、住んでいる自治体の福祉担当窓口で、利用できる支援がないか確認してみてください。
【監修】勝水健吾(かつみず・けんご)社会福祉士、産業カウンセラー、理学療法士。身体障がい者(HIV感染症)、精神障がい者(双極症2型)、セクシャルマイノリティ(ゲイ)の当事者。現在はオンラインカウンセリングサービスを提供する「勇者の部屋」代表。
(まいどなニュース/もくもくライターズ)























