六甲山系豪雨災害
全国で死者・行方不明者369人、兵庫県内でも98人の被害を出した1967(昭和42)年7月の豪雨災害が今年で50年を迎えるのに合わせ、県や神戸市などが、当時の被災状況を撮影した動画を募っている。土砂災害をテーマにしたシンポジウムなどで活用する予定にしており、教訓の継承に役立てる。(斉藤正志)
国土交通省六甲砂防事務所や県、神戸市をはじめ関係市、神戸新聞社などが「昭和42年六甲山系豪雨災害50年行事実行委員会」を設立。計画している展示会などでの啓発資料として募集を企画した。
67年7月5~9日の総雨量は379・4ミリに上り、38年の阪神大水害(県内死者・行方不明者695人)の461・8ミリに迫った。時間雨量75・8ミリは、当時の観測史上最多を記録。神戸市をはじめ各地で河川の氾濫や土砂崩れが起き、県内で住宅367戸が全壊した。
同市葺合区(現中央区)市ケ原では、世継山が高さ約150メートル、幅約50メートルにわたって崩落。21人が生き埋めになった。
県は同年に16ミリフィルムの記録映像を作り、土砂で押しつぶされた民家や復旧作業の様子を収録。被害の実態をより広く伝えるため住民らが撮影した動画を集めることにした。
提供されたフィルムなどは、転写したDVDとともに返却する。募集は8月31日まで。実行委事務局(県砂防課)TEL078・362・3542
2017/3/2「昭和42年7月水害」50年 節目の関連活動を総括2017/11/30
本紙記事使い防災学習 さまざまな災害に備え考える 舞子高2017/10/27
兵庫区 六甲山系豪雨災害から50年 避難ルートを確認 里山町 住民自作マップで2017/9/10
土砂災害 避難の重要性訴え 六甲山系豪雨災害50年 さんちかに啓発ブース2017/8/26
阪神豪雨災害50年 教訓伝える六甲山の災害展2017/8/16
須磨区 六甲山系豪雨災害から50年 市長参列、防災の決意新た 殉職消防職員ら慰霊 2017/8/10
六甲山系豪雨災害から50年 命守るため教訓継承を 神戸で講演会 450人平時の備え確認 住吉中生が学習発表も 2017/7/30
特集 昭和42年7月豪雨から50年 被災地を歩く(下)災害に学び、乗り越える2017/7/17
特集 昭和42年7月豪雨から50年 被災地を歩く(上)襲われた まちの弱点2017/7/16
豪雨による土砂災害想定 消防など100人が訓練 2017/7/13
昭和42年7月豪雨でも線状降水帯確認 神戸でシンポ 2017/7/10
台風や大雨に備え 芦屋・朝日ケ丘小で防災訓練 2017/7/3