六甲山系豪雨災害
1967(昭和42)年の六甲山系豪雨災害の発生から50年に合わせ、兵庫区里山町で9日、地元住民らが作成した「里山地区土砂災害避難マップ」を使って避難方法を確認する説明会が開かれた。住民約50人が地図を見ながら大雨になった時の避難経路を確認し合い、心構えを新たにした。(門田晋一)
半世紀前の豪雨災害では、神戸・阪神間の六甲山系を中心に土砂災害や洪水が起き、県内で98人の犠牲者が出た。里山町でも激しい雨で同じ場所の土砂が2回崩れ、1人が亡くなった。
避難マップは、3月から「里山地区防災福祉コミュニティ」のメンバーらが地域を巡って危険場所を確認し、避難時の注意事項を盛り込んで8月に完成した。
説明会では県防災士会の会員が、がけ崩れや土石流など土砂災害の類型を説明した。山肌が広範囲に崩壊する地滑りの映像が示されると、参加者は映像を食い入るように見つめた。
その後、それぞれの自宅から緊急避難場所で説明会場となった高齢者ケアセンターひょうごまでの道のりをマップで確認。雨水が流れる恐れがある路地などを確認しながら、避難ルートなどを意見交換した。
参加した川上岩雄さん(84)の妻は50年前、がけ崩れに巻き込まれて負傷し、今も当時の恐怖が拭えないという。川上さんは「災害はいつ発生するか分からない。しっかりと準備することが必要」と話した。
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