六甲山系豪雨災害
豪雨災害の歴史を学び、備えの大切さを理解する「六甲山の災害展」が15日、神戸市中央区脇浜海岸通1、人と防災未来センターで始まった。六甲山系の麓で多くの被害を生んだ昭和42(1967)年7月の豪雨から今年で50年を迎えたのに合わせ、兵庫県や神戸新聞社などでつくる実行委員会が主催し、当時の被害や教訓を伝えている。
昭和42年豪雨では、神戸で24時間雨量が319・4ミリを記録し、神戸や阪神間で土砂災害や河川の洪水氾濫が多発し、県内で98人が死亡。会場では神戸市内で山腹が崩壊し、商店街に水があふれた状況のほか、明治時代にはげ山だった六甲山系での植林、治山ダム整備などの防災対策も模型や写真パネルで紹介する。
子どもたちにも分かりやすく災害を伝える体験型展示も豊富で、1時間雨量100ミリの豪雨の再現や、迫ってくる土石流を3D映像で見るコーナーが設けられている。水を流して地滑りなどのメカニズムを学ぶ模型もある。
夏休みに水害に備えたハザードマップを作るため訪れたたつの市立小宅小学校3年の藤井奏良(そら)君(9)は「雨が降ったら川だけでなく、山も危ないことがよく分かった。いい地図を作って友だちにも伝えたい」。
27日まで。午前9時半~午後6時(金、土曜は午後7時まで)。無料。月曜休館。県治山課TEL078・362・3471(小林伸哉)
▼探索ツアーの参加者募集
20、23日に六甲山の緑の原点探索ツアー(無料)を実施する。再度山の植林遺構や昭和42年豪雨直後に建造の治山ダムなどを見学。中学生以上が対象で各日の定員は30人。定員を超えた場合は抽選。17日まで参加者を募集。
県神戸県民センター六甲治山事務所TEL078・361・8573
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