「双子の息子が利用する保育施設が別々になった。入所に双子など多胎児の事情は考慮されないのか」。仙台市泉区の30代公務員女性からの切実な訴えが「読者とともに 特別報道室」に寄せられた。取材を進めると、多胎育児特有の苦労や行政の支援が追い付かない現状が浮かび上がった。(河北新報社)
■通園「毎日綱渡り」
女性は2歳の双子と6歳の長男を育てる。「別々の通園は毎日綱渡り。いつか間に合わなくなるのでは」と日々不安を抱える。
職場には高速道を使い、片道約1時間かけて通う。時短勤務で午後4時10分に退勤し、まず長男と双子の兄が通う施設に向かう。弟の施設に着くのは、利用時間ぎりぎりの午後6時前。夫と分担しても限界がある。

双子が別々の施設に通う負担は大きい。用意する持ち物の種類などは施設ごとに異なる。特に手間なのは、それぞれが施設で着替えた服を確認して補充する作業。女性は「2歳児は服を汚しやすく頻繁に着替える。一緒なら2人分を使い回せるのに」とこぼす。
























