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須磨マンスリー

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にこにこカフェで談笑する横尾老人クラブのメンバー=横尾地域福祉センター
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にこにこカフェで談笑する横尾老人クラブのメンバー=横尾地域福祉センター

 健康寿命を延ばし、眠るように最期を迎える「ピンピンころり」を目指し、活動を続ける「横尾老人クラブ」(神戸市須磨区横尾)。会員数は約260人と、市の老人クラブ登録団体(34団体)中、最大を誇る。横尾地域福祉センターを拠点に15の同好会があり、応援スタッフとして参加する地域活動は年間10を数える。260人もの高齢者が集えば、さながら“学校”のようだ。奥井重忠会長(77)は「自らが楽しみながら誰かの役に立てる。この充足感に尽きます」と笑顔を見せる。

 今年で結成32年を迎えた同クラブ。会員が自分の趣味として所属する同好会をのぞいた。カラオケ、ゲートボール、囲碁・将棋、編み物…。このあたりはどの老人クラブでもスタンダードだ。ユニークな活動を紹介すると、例えば「賭けない・飲まない・吸わない」の合言葉で行う「健康マージャン」や、腹式呼吸を重視したスポーツ吹き矢などがある。これら15の同好会のほかにも、フラダンスやラジオ体操、パソコンなど、さらに六つの活動も行っている。

 もう一つの目的が、応援スタッフとして地域のために活動することだ。

 小学生登下校の見守りや市営地下鉄妙法寺駅周辺の清掃活動のほか、「子ども居場所づくり」と銘打ち、週2回、会員と大学生が協力して近隣の小中学校生に無料で学習教室を開いている。また、須磨にまつわる昔話の絵を描き、児童館や小学校でのスクリーン上映もしている。

 6月下旬、その一つ「にこにこカフェ」を取材した。会場の横尾地域福祉センターには、午前9時から正午までの間に約30人の高齢者が参加した。100円で買ったコーヒーと洋菓子を片手におしゃべりに興じる。その話題は旬の俳優や子ども、孫のこと…。奥井さんは「年を重ねると家に引きこもる。会話をすることが介護予防につながる」と力を込める。

 同クラブの女性(89)は「ここに来るとメンバーの支えを実感する。それぞれの活動が生きがいになっています」と熱く語った。(千葉翔大)

2019/7/27
 

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