個別避難計画の策定を進める太田メリサさん(左)と母の萌さん=明石市大久保町大窪
個別避難計画の策定を進める太田メリサさん(左)と母の萌さん=明石市大久保町大窪

 明石市で昨年末、人工呼吸器などが欠かせない女児の災害時の避難計画案が作られ、16日に停電を想定した訓練が実施される。災害時に自力避難が難しい人を対象にした「個別避難計画」は、市内でも策定が進みつつある。17日で阪神・淡路大震災の発生から30年。備えの現状や課題を取材した。(谷川直生)

脊髄性筋萎縮症の女児の母「取り組み広がれば」

 16日に避難訓練に臨むのは、明石養護学校2年の太田メリサさん(8)=大久保町大窪。生後半年ほどで全身の運動能力が低下していく難病「脊髄性筋萎縮症」を発症。人工呼吸器やたんの吸引器など複数の医療器具を使っており、避難先での電源確保が不可欠だ。