淡路市生田畑のグラフィックデザイナー竹田剛(つよし)さん(54)の絵画展が、同市塩尾のアートギャラリー「日の出亭」で開かれている。色彩感あふれる抽象的な作品には、自然豊かな島暮らしから湧き上がったイメージも垣間見える。(内田世紀)
■移住から9年目 作風に変化、島の暮らしの影響も
竹田さんは川崎市出身。22歳で東京のデザイン事務所に勤め、27歳で独立。アートディレクターとしてロックバンド「エレファントカシマシ」や「LUNA SEA」、アイドルグループ「AKB48」などのCDジャケットや写真集を手がけた。
結婚し長男が生まれたのを機に「東京を離れて暮らしたい」と考え、2017年に友人の案内で訪れた淡路島へ移住。古民家を改修して事務所兼アトリエとし、仕事と創作に励む。
「仕事の幅を広げたい」と始めた絵画制作は日課となっており、5年前から島内外で個展を開催。1年間に手がけた作品を発表している。
「最近は抽象と具象が交錯するような絵が増えた。住んでいる島の環境が影響しているのかも」と竹田さん。今回は92点を展示し、草木が生い茂る山や森などの風景を思わせる、温かい色合いの作品が並ぶ。
会場は、洲本市のアートプロデューサー・やまぐちくにこさん(56)が曽祖父から受け継ぎ、20年かけて改修した古民家ギャラリーを会場に選んだ。
「作品の印象は、展示する場所で大きく変わる。古民家の雰囲気と溶け合った作品を楽しんでほしい」と話す。
10日まで、正午~午後6時。入場無料。竹田さんも在廊し、日替わりでカフェの出店がある。詳細は日の出亭のインスタグラムで。
























