兵庫県警察本部=神戸市中央区
兵庫県警察本部=神戸市中央区

 兵庫県道路公社の播但連絡道路管理事務所(同県福崎町)が発注した工事を巡る官製談合事件で、入札に対する便宜の見返りと知りながら飲食などの接待を受けたとして、兵庫県警捜査2課は21日、収賄容疑で管理事務所保全課主査の男(38)を再逮捕した。主査の男を接待した疑いがある業者側の3人も贈賄容疑で再逮捕。県警は4人の認否を明らかにしていない。

 主査の男の再逮捕容疑は、管理事務所が発注した複数の工事で、入札の便宜に対する謝礼などと知りながら、2022年4月~23年6月ごろ、計約70万円相当の飲食や宿泊などの接待を受けた疑い。

 捜査2課の発表や捜査関係者への取材によると、主査の男は、大阪・北新地や神戸・三宮、姫路の高級クラブやホテルなどで十数回にわたって接待を受けた疑いがあるという。県警は、主査の男の飲食費や宿泊費、ホテルの駐車場代などを業者側が支払ったとみている。

 贈賄容疑で再逮捕された業者側の3人は、元請けで工事を落札した朝来市の総合建設業「松本組」の元取締役の男(41)と、下請けに入っていた神戸市中央区の「構造メンテ」取締役の男(49)、営業担当社員の男(67)。

 この官製談合事件では、県警が9月30日、入札情報を漏らすなどしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで主査の男を、公競売入札妨害の疑いで業者側の3人を逮捕していた。

 主査の男の再逮捕を受け、県道路公社の飯塚功一理事長は「心よりおわび申し上げる。職員の執務姿勢の確立に努め、必要な対策を講じていく」などとコメントした。