19日夜に発生した火災で、焼け跡から1人の遺体が見つかった現場=午前10時48分、神戸市須磨区西須磨
19日夜に発生した火災で、焼け跡から1人の遺体が見つかった現場=午前10時48分、神戸市須磨区西須磨

 19日夜、神戸市須磨区西須磨の鉢伏山の中腹にある木造2階建て、地下1階の建物が全焼した火災で、20日未明に年齢や性別が分からない1人の遺体が見つかっていたことが、同市消防局への取材で分かった。

 建物に住んでいた80代の男性と連絡が取れておらず、市消防局や兵庫県警須磨署は身元の確認を進める。

 火災は19日午後6時40分ごろ発生した。同署や神戸市によると、建物は今年1月末に市の調査で耐震基準を満たしていない恐れがあるとして営業を終えた宿泊・飲食施設「味と宿 花月」。発生から4時間近く後に火の勢いは弱まったものの、消火活動は続き、20日正午に鎮火した。

 建物には80代男性のほか、息子の50代男性と40代女性の夫婦が住んでいた。夫婦は外出中で無事だったという。

 現場は山陽電鉄須磨浦公園駅の北西約200メートルの山中。

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 同火災で兵庫県警須磨署は20日、2階建て建物の1階部分の焼け跡から年齢、性別不詳の1人の遺体が見つかったと発表した。この建物に住んでいた3人のうち、連絡が取れていない80代男性の可能性があるとみて身元や出火原因を調べる。建物は延べ約千平方メートルが焼け、同日正午に鎮火した。