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挑戦者決定戦で一力遼棋聖を破った伊田篤史九段=4日、東京都千代田区、日本棋院
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挑戦者決定戦で一力遼棋聖を破った伊田篤史九段=4日、東京都千代田区、日本棋院
神戸新聞NEXT
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 関航太郎天元(20)への挑戦者を決める第48期天元戦(神戸新聞社主催)本戦トーナメントは、挑戦者決定戦で伊田篤史九段(28)が一力遼棋聖(25)を下して全日程を終えた。女性初の七大棋戦4強入りが懸かり、関西勢も存在感を示すなど、多くのドラマを生み出した今期トーナメントを振り返る。(井原尚基)

 今期の本戦トーナメントには20~65歳(1月の抽選日現在)の33人が出場した。日本棋院中部総本部所属で6期連続7回目の出場だった伊田は初戦で鶴山淳志八段(40)を破った後、天元獲得1期の張栩九段(42)、同8期の井山裕太四冠(33)に勝利した。

 準決勝では、普段から練習碁を重ねているという同じ中部総本部所属の大竹優六段(20)を黒番半目勝ちで下し、前期天元を失った一力との挑戦者決定戦へ。白番となった伊田は序盤から主導権を握り、徐々に差を広げて完勝した。

 終局後は「狙いがある碁形になったので、全局的に自分らしく打てた」と振り返り、一力は「挑戦者になることを目指していたが、最近は内容的にまずい碁が多すぎるので、結果はしかたがない」と肩を落とした。

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 今期のトーナメントでは、準々決勝の藤沢里菜五段(23)-大竹戦が特に注目を集めた。藤沢が勝利すれば女性初の七大棋戦4強入りとなる快挙だったが、藤沢は終盤にミスし、大竹が逆転勝ち。藤沢は「内容に錯覚があったので、少し悔いが残る」と語った。

 関西勢は日本棋院関西総本部から2人、関西棋院から8人が出場した。このうち関西棋院勢は6人が初戦で勝利し、村川大介九段(31)▽結城聡九段(50)▽洪爽義(ほんあきよし)五段(36)の3人が8強に進出。洪五段は準決勝にも勝ち上がった。8強に進出した棋士のうち、関西総本部の井山を加えて4人が関西勢となり、東京本院と中部総本部の各2人を上回って関西勢の底力を示す結果となった。

 伊田が関に挑む5番勝負は10月3日、三重県伊勢市で開幕する。

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