文化

  • 印刷
ロセッティ(極美慎・右)は帽子屋で働くリジー(小桜ほのか)と出会う=宝塚バウホール
拡大
ロセッティ(極美慎・右)は帽子屋で働くリジー(小桜ほのか)と出会う=宝塚バウホール
新しい絵画の運動に意欲を燃やすロセッティ(極美慎)=宝塚バウホール
拡大
新しい絵画の運動に意欲を燃やすロセッティ(極美慎)=宝塚バウホール
(右から)ロセッティ(極美慎)、エヴァレット(天飛華音)、ウィル(碧海さりお)の間には友情が生まれる=宝塚バウホール
拡大
(右から)ロセッティ(極美慎)、エヴァレット(天飛華音)、ウィル(碧海さりお)の間には友情が生まれる=宝塚バウホール
ロセッティ(極美慎・右)とリジー(小桜ほのか)の間にきしみが生じ始める=宝塚バウホール
拡大
ロセッティ(極美慎・右)とリジー(小桜ほのか)の間にきしみが生じ始める=宝塚バウホール
進むべき道を見失っていくロセッティ(極美慎)=宝塚バウホール
拡大
進むべき道を見失っていくロセッティ(極美慎)=宝塚バウホール

 宝塚歌劇団星組によるミュージカル「ベアタ・ベアトリクス」が8日、兵庫県宝塚市栄町1、宝塚バウホールで開幕した。画家・詩人として19世紀半ばのイギリスでひときわ輝いたロセッティの波乱に満ちた人生を描く。苦悩を抱えた歴史上の人物を、成長著しい極美慎(きわみ・しん)が全身で表現。今後の飛躍を確信させる舞台となった。

 ロイヤル・アカデミーの画学生ロセッティ(極美)はその古い美術観に飽き足らず、みなが神童と呼ぶエヴァレット(天飛華音=あまと・かのん)、同級生のウィル(碧海さりお=あおみ・さりお)らを誘い、プレ・ラファエライト・ブラザーフッド(ラファエル前派兄弟団)を結成、独自の創作活動を始める。

 イタリアの詩人ダンテを崇拝し、その著書「新生」に登場する理想の女性「ベアトリーチェ」を描こうと決めていたロセッティは、帽子屋で働く娘リジー(小桜ほのか=こざくら・ほのか)と恋に落ち、彼女にモデルを頼む。

 リジーはエヴァレットのモデルも務め、シェークスピアの「ハムレット」を題材にした「オフィーリア」が完成。その圧倒的な画力に嫉妬を覚えたロセッティとエヴァレット、リジーとの間に溝が生じる。だがロセッティは、芝居小屋の女優ジェイン(水乃ゆり=みずの・ゆり)をモデルにした絵が高く評価されたことで、次第に彼女の方に夢中になってゆく。

 新しい美術の潮流を生み出そうと躍起になるロセッティ。その若さとバイタリティーがあふれる幕開けから一転、自身の才能の限界、運命の女性との別れ、仲間との亀裂で苦悩の日々が訪れ、自分を見失っていく。彼の代表作「ベアタ・ベアトリクス」がどうやって生み出されたのか、その過程と心の機微を極美が丁寧かつ大胆に表現。抜群のスタイルによって違和感なく、見る者をイギリス人のドラマにいざなった。

 天飛演じるエヴァレットは洗練と純真さを併せ持ち、ロセッティのライバルとして好感が持てる。ただ優秀なだけではなく、自分たちを押し上げてくれた美術評論家の妻との道ならぬ恋など、人間くささも見せ、熱いロセッティと好対照をなしていた。

 小桜のリジーも愛らしいだけではなく、ロセッティとすれ違っていく苦しさを、言葉にしないでも、目の動きと声のトーンで自然に表していた。なによりも伸びのある歌声が印象的だった。

 本作は演出家・熊倉飛鳥の宝塚バウホールデビュー作。19世紀イギリス画壇の重要人物、ロセッティに焦点を当て、宝塚らしい群像劇に仕上げた手腕にこれからも期待大だ。

 19日まで(14日休演)。(片岡達美)

文化タカラヅカ
文化の最新
もっと見る
 

天気(10月27日)

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 20℃
  • ---℃
  • 50%

  • 23℃
  • ---℃
  • 10%

  • 23℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ