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演出の鵜山仁(前列右)、翻訳の喜志哲雄(同左)と出演者=ピッコロシアター
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演出の鵜山仁(前列右)、翻訳の喜志哲雄(同左)と出演者=ピッコロシアター

 兵庫県立ピッコロ劇団は10月6~10日、シェークスピアの恋愛喜劇「から騒ぎ」を、尼崎市南塚口町3のピッコロシアターで上演する。

 舞台はイタリア・シチリア島。戦から凱旋(がいせん)した貴族クローディオー(三坂賢二郎)は知事の娘ヒーロー(樫村千晶)と恋に落ち、めいのベアトリス(森万紀)と貴族ベネディック(岡田力)も口げんかの裏で引かれ合う。しかし、祝福の陰で、仲を引き裂こうとする邪心の持ち主が暗躍し策謀を繰り広げる-。

 劇団客員で企画運営にも長く携わった喜志哲雄・京大名誉教授の新訳で、今回が初演。原文に従い、せりふから「なるべく性差を少なくした」。ベアトリスとベネディックの恋愛を「プロットの最大の魅力」に挙げ、人格を認め合った対等な関係から「フェミニズムの現代的な芝居」と解釈する。

 演出は、同じく劇団客員の鵜山仁(文学座)。数々のシェークスピア劇を手がけているが、「から騒ぎ」は初めて。「生のエネルギーにあふれていて、葛藤が解決されずに転がっていく面白さがある」と評する。創立28年を迎えたピッコロ劇団とは4度目の顔合わせで「ぶつかりがいのある芝居を作れる幅の広さを、十分に堪能していただければ」と稽古を重ねる。

 俳優陣も「堅苦しいものにしたくない」と意気込みは十分で、古典との距離を近づけてくれそうだ。

 6日午後6時▽7日午後2時▽8日午前11時、午後4時▽9、10日午後2時-の6回。一般3500円。同劇団TEL06・6426・8088

(田中真治)

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