将棋の「お～いお茶杯第６３期王位戦」（神戸新聞社主催）７番勝負を制し、３連覇を果たした藤井聡太王位（２０）＝竜王、叡王、王将、棋聖＝の就位式が２５日、東京都内で開かれた。豊島将之九段（３２）＝尼崎市＝の挑戦を２期連続で受け、４勝１敗で防衛した藤井王位は「一局ごとに自分なりに工夫して指すことができ、収穫の多いシリーズだった」と振り返った。

　日本将棋連盟の佐藤康光会長が就位状と王位杯を授与。ほかに、陶芸家で人間国宝の福島善三さん＝福岡県東峰村在住＝作の「中野青瓷瓜形香炉」や、特別協賛の伊藤園からの副賞なども贈られた。

　藤井王位と同じ杉本昌隆八段門下の中澤沙耶女流二段は祝辞で「多くの子どもたちが藤井王位を見て将棋を始めています。これからも子どもたちのヒーローでいてください」とエールを送った。

　藤井王位は謝辞で「今期の経験を生かし、来期はよりよい将棋を指せるように精進します」とさらなる飛躍を誓った。また、就位式後の記者会見では佐賀県嬉野市で開かれたトークショーに触れ「予定されていた第４局が延期となってしまったにも関わらず呼んでいただき、イベントという形で参加できて非常にうれしかった」と述べた。