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「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
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「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
映画の一場面((c)2022高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会)
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映画の一場面((c)2022高橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会)
「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
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「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
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「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)
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「亡くなった人の視点で物語が語られる。その発想が新鮮だった」と話すのん=大阪市内(撮影・鈴木雅之)

 のん(兵庫県神河町出身)の最新主演映画「天間荘の三姉妹」が公開中だ。高橋ツトムの原作漫画を読んで「絶対にやりたい」と手を挙げた。「大切な人を亡くし、時間が止まってしまったままになった人の時計の針が、また動き出したら」と、自らに問いかけながら演じた作品だ。

 亡くなる人の魂があの世に旅立つ前のひととき、この世を振り返る場所、三ツ瀬町。そこに、交通事故で臨死状態のたまえ(のん)がやってくる。魂が滞在する旅館「天間荘」には、会ったことのなかった異母姉ののぞみ(大島優子)と、かなえ(門脇麦)がいた。初めて家族に囲まれることで得られる安らぎを味わう。

 東日本大震災を背景にした物語で、のんは「シビアな題材だが、それをファンタジーに落とし込んでいて感銘を受けた」と語る。「阪神・淡路大震災を経験した兵庫のみなさんにも共感してもらえるのでは」

 三ツ瀬では明るく振る舞うたまえだが、「現世では孤独で誰からも必要とされていないと感じていた」。天真らんまんな笑顔ののんが時折見せる寂しげな表情が、たまえという役に奥行きを与えた。

 町の水族館で働き始めたたまえはイルカの調教に挑戦する。撮影前に、ある水族館で指示の出し方を予習してきたが「このとき覚えたサインが撮影では全く通用しなくて困った。施設ごとに異なるのだとか」。それでも「無鉄砲で、壁にぶつかっても前に進み続けるところはたまえにも、そして自分自身にも重なる」と前向きだ。

 主演映画は今年だけで3作。「求められるイメージに応えること」を目指すが、それに満足することなく、「そこからどう逸脱できるか」を意識する。「自分のダメダメな部分も、演技として表現すると輝く瞬間がある。そこが俳優の醍醐味(だいごみ)」と力強い。

 「誰かに守ってもらうヒロインではなく、みんなを引っ張るヒーローでありたい」と話すのんの快進撃は続く。

 映画「天間荘の三姉妹」はOSシネマズミント神戸などで公開中。(片岡達美)

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