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「若い世代にも踊りの良さを伝えていきたい」と話す花柳知香之祥さん(左)と花柳五三輔さん=神戸市東灘区
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「若い世代にも踊りの良さを伝えていきたい」と話す花柳知香之祥さん(左)と花柳五三輔さん=神戸市東灘区

 日本舞踊の花柳知香之祥(はなやぎちかのしょう)さん(41)が12月23日、神戸文化ホール・中ホールで2回目となるリサイタル「祥の会」を開く。すべて初役で3演目を披露する。

 知香之祥さんは大分県佐伯市出身。1993年、花柳知三代さんに入門し、96年、花柳流名取試験に合格、知香之祥に。その後、花柳五三朗さん、現在は花柳五三輔さん(76)に師事。神戸市東灘区で教室「吉祥会」を主宰する。

 最初の演目が「神田祭」。祭りに繰り出すとびの頭と芸者の色恋模様を江戸っ子らしいすっきりとした踊りで表現する。

 続いて「島の千歳(せんざい)」。島の千歳は平安時代にはやった歌舞「白拍子(しらびょうし)」の祖とされる女性。本来は鼓のリズムに乗せた軽快な女性の踊りだが、今回は紋付きはかま姿の知香之祥さんが素踊りで見せる。

 最後が「峠の万歳」で、江戸時代、正月に家々をまわった「万歳」が題材。三河の国の太夫が自分に合った相手(才蔵)を選び、共に門付芸で稼ぐ。2人のこっけいな掛け合いの後は、松の内が終わって国に帰る太夫を才蔵が峠まで見送る惜別の情を漂わせる。今回、太夫を師匠の五三輔さんが担い、師弟で共演する。

 花街のお座敷で見せるため生まれた花柳流の踊りは「指の先まで意識した細やかな振りが特徴」と五三輔さん。「舞台空間の使い方、目線、間の取り方が重要」と語る。すべて初役となる知香之祥さんには「まずは習ったとおり、先人のまねをすること」とアドバイスしているそう。

 知香之祥さんは「日々、精進を重ねる中で、師匠の芸のにおいのようなものも伝えられたら」と気を引き締めている。

 午後6時開演。入場料5千円。小、中、高、大学生対象の無料席も。先着50人。申し込みは吉祥会TEL078・413・8524(ファクス兼用)またはchikanosyou4221@yahoo.co.jp

(片岡達美)

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