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NFTでの新たな展開に込めた思いを語るナカタニD.さん
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NFTでの新たな展開に込めた思いを語るナカタニD.さん
「リバーシブルマン」NFTのパッケージ
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「リバーシブルマン」NFTのパッケージ

 神戸新聞の子ども新聞「週刊まなびー」で人気の長期連載「ホンネ」。小・中学生の心の声を漫画で表現してきたナカタニD.さんが、連載と並行して描き継いできた話題作「リバーシブルマン」が、第6巻をもってこのほど完結した。これに合わせ、知られざる「もう一つのラスト」を収めたNFT(限定100個)も同時発売された。

 同作品は、ストレスから身体が裏返る怪現象「ウラガエリ」を巡るバイオパニック漫画。「ホンネ」の連載が始まった2011年に第1巻が刊行されたが、皮膚が裂け内蔵が露出する描写など、作風は全く異なる。一方で現代社会への鋭い問題提起が注目を集め、数々のテレビ番組で取り上げられたほか、海外でも相次ぎ出版されてきた。

 シリーズ完結が決まった時には、すでに回収しきれないほどの伏線を描いてしまっていたというナカタニさん。本編には約200ページの原稿を70ページに削って収めたものの、力作が未掲載に終わることが「悔しくてたまらなかった」。そこで浮かんだアイデアがNFTだった。

 NFTとは、デジタルデータの唯一性を証明する非代替性証票。掲載しきれなかった原稿を基に異なるラストを描き下ろし、保有者にだけさらなる物語の広がりを提供する。また特典として▽コミックスのサイン入りカバーイラストから1点▽作品の世界観を明かす40ページの設定集▽作者、出版社公認で2次創作をすることができる権利「公式2次著作権」が付く。

 保有者は自らの創作物を指定されたフォームで投稿すると、作者からメールで講評・指導を受けることもできる。大学で漫画の指導もしているナカタニさんは「多くの人にリバーシブルマンの世界を紡いでいってほしい。投稿者には『こうすれば面白くなるよ』などと教えてあげられたら」と期待している。

 9月30日までの販売期間で予定個数がなくなり次第終了。第6巻は968円(日本文芸社)、NFTは3850円(NFTマーケットプレイス「FanTop」)。

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