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「地方で制作し、映画にして世界へ。そんな展開の仕方に可能性を感じている」と話す五百旗頭幸男さん=大阪市内
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「地方で制作し、映画にして世界へ。そんな展開の仕方に可能性を感じている」と話す五百旗頭幸男さん=大阪市内

 石川県を舞台に車上生活の家族、イスラム教徒一家、そして県知事選を巡る人々という一見、無関係の3集団を取材、今もそこにある男性中心のムラ社会の構造をあぶり出すドキュメンタリー映画「裸のムラ」が21日から神戸市中央区元町通4、元町映画館で上映される。五百旗頭幸男(いおきべゆきお)監督(44)は「忖度(そんたく)や同調圧力など、日本の『空気』を可視化したかった」という。

 五百旗頭さんは神戸市東灘区出身で兵庫県宝塚市育ち。同志社大学卒業後、富山県のチューリップテレビに入社し2020年、記者と地元議員との攻防を追ったドキュメンタリー映画「はりぼて」で監督デビューした。同年4月、石川テレビに移って制作した本作が映画2作目となる。

 新型コロナウイルス第1波の中、インドネシア出身のイスラム教徒の女性と結婚して夫(日本人)も子どももイスラム教徒になった家族と出会い、取材を始めた。同時期、自由な働き方を求め、キャンピングカーで石川県にやってきた家族も取材。この2家族と「石川県政を対比させたかった」と制作意図を説明する。

 県議会の議場でかいがいしくお茶の世話をする女性県職員の様子、コロナ禍に「無症状の方は石川県にお越しいただければ」と言ってはばからない谷本正憲県知事(当時)の排他性。しがらみを嫌って車上生活を送る男性も妻や子には威圧的態度をとってしまう。インドネシアから来た女性が日々感じる違和感を淡々と話す場面が日本的ムラ社会の矛盾を際立たせる。

 石川県は「女性がたくさんいる会議は時間がかかる」など、数々の差別発言で知られる森喜朗元首相のお膝元。「そんな森氏が首相になれた理由に迫ればムラ社会と、そこで生きる人間の本質も見えてくるのではと思った」とも語る。

 地方にいると「現代日本の縮図のようなものが見える。それを追うことで問題提起していきたい」と抱負を語る。

 22日には舞台あいさつを行う。2月24日~3月2日、宝塚市のシネ・ピピアでも上映する。

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