今年も5月27、28日に神戸市内で開催されることが発表された、日本最大級の無料チャリティフェス「カミングコウベ」。第1回の2005年から22年まで17回連続でトリを任されているのが、昨年結成25周年を迎えた神戸のバンド「ガガガSP」だ。ボーカルのコザック前田(43)は「プレッシャーから逃げ出したい時もあった」と振り返る。過去の苦悩、そして現在の思いとは。
■半壊
-阪神・淡路大震災の発生当時は中学3年生でした。
「高校の受験前でした。あの日はなぜか朝方にたまたま自分の部屋じゃなくて、あまり棚とか物がない和室で寝たんです。もし自分の部屋で寝ていたら、本棚が落ちたりガラスがすごく割れたりしたので、命に関わっていたかもしれない。家は半壊やったんですけど、家族は無傷で済みました」
-多感な時期に震災をどう受け止めましたか。
「思春期で、受験というちょっと重苦しい雰囲気もあった中、突然非日常が入ってきた。ちょっとした興奮状態というんですかね。常に落ち着かないというか、気持ちが高揚していたように思います」
■「復興完了」
-1997年にガガガSPを結成。2003年には神戸市長田区の南駒栄公園で、無料ライブ「弱男の夕」を開きます。
「個人的には最初前向きではなかったんですよね。僕らも若すぎて、あまり土着的な活動はしたくなかった。でも、会場に行ったらすごい人で。ライブ後の打ち上げでは、地元の方からいろいろ感謝の言葉をいただいた。それがバンドと地元との関係を考えるきっかけになりましたね。1日だけのことですけど、貢献できたという喜びがあったんですかね。自分のバンドがこうやって影響を及ぼしたり、人様に感謝されたりするようなことがあるんやなと」
-「弱男の夕」では、「震災復興完了」を掲げました。
「『風化させない』ということがよく言われていたんですけど、実際に被災している人間からすると、なるべく嫌なことやつらい思い出は忘れたい部分ってあるじゃないですか。ライブというのは、お客さんを高揚させたり楽しませたりするものなので、その時間だけでも嫌なことを忘れてもらおうって思っていました。
■焼き肉屋で…
-2005年からは毎年カミングコウベに出演し、トリを務めています。
「2005年はあまり僕にとって良い年ではなくて。2月にパニック障害になって、半年間休止することになったんです。その時期にまっちゃん(初代実行委員長の松原裕さん。腎臓がんのため2019年に他界)から連絡があって、『ゴーイングコウベ(現カミングコウベ)っていう無料イベントをやるから出てほしい』と言われたんです」
「まっちゃんも以前バンドをしていたから知り合いやったんですけど、あんまり仲は良くなかったんですよ。まっちゃんもたぶん初めはガガガSPの力を借りずにイベントを成功させてやろうと思っていたんとちゃうかな。でも、どうにもこうにも立ち行かなくなって、僕らに結局出演オファーをかけなあかんようになったんやと思います。連絡があって会うことになり、僕の地元の駅まで来てもらって焼き肉屋に行ったんです。酒飲んで話して、2軒目にバーに行った」
-松原さんに口説かれたんですね。
「こっちも酔ってきて、酒の力もあって『まっちゃん、分かった』と。『どんな強い薬飲んででも出たる』みたいなことを言ったと思います。まっちゃんはその場で泣いて喜んでましたね。朝方には溝にはまって寝ていましたけど」
■神戸のバンドシーン
-カミングコウベは、震災の復興支援への感謝として「神戸からの恩返し」を掲げています。
「あまり意識はしていなかったですね。それよりも、神戸で結成したバンドは、大阪で活動するようになることが多いんですよね。でも、神戸のバンドシーンの活性化のためにも、神戸でバンド活動やろうかなって思ってほしかった。だから、神戸でカミングコウベが開かれて出演したいと思う人が現れ、神戸でライブをたくさんする人たちが増えてくれたらいいなって」
-カミングコウベの魅力は何だと思いますか。
「やっぱり2005年からしていて歴史があること、無料チャリティフェスとしては規模が一番大きいということはあります。あとは神戸でやっている身内感ですかね。すごく居心地が良いしノリがありますよ。新しいフェスだとノリがなくて、殺伐としていることも結構あるんです」
■トリを務める苦悩
-毎回トリを務めることのプレッシャーは。
「責任を負わされているような気分になって、逃げようとした時期も何回もあります。カミングコウベが回数を重ね、規模が大きくなってきて、僕らよりもっと人気のあるバンドが出るようになって。『もうガガガSPがトリじゃなくてもええんちゃうか』みたいな空気も感じた。僕らがステージに上がる前に、イベントのピークが来ちゃうようなこともありました」
-それは最近も感じますか。
「最近はようやく自分をナチュラルに出せるようににはなったと思います。カミングコウベには20周年まで続いてほしい。僕は主催者じゃないので、あくまで個人的な思いですけど、20周年まではトリをやりたいという意識はあります。20年たった後、もしそのトリというバトンを誰かに渡すとするならば、やっぱり神戸のバンドに託せたらうれしいなという思いはあります」
■これから
-昨年に結成25周年を迎えました。今後については。
昨年は全国30カ所以上をツアーで回って、年間100本くらいライブをしました。結構やり切った感じもあります。これからは健康寿命も意識しながら、関西を中心に長くやっていくための活動を考えたい。まずは30周年を目指して。そこで一度振り返りたいなという思いはあります。バンドをやめたいということではなく、自分が気持ち良い形でやり続けるにはどうすればいいのかということを考えたいなと思っています」
【こざっく・まえだ】1979年神戸市須磨区生まれ。97年にパンクバンド「ガガガSP」を結成し、2002年「卒業」でメジャーデビュー。神戸を拠点に活動を続ける。22年には結成25周年を記念し30都市以上を巡る全国ツアーを敢行。

-
文化囲碁将棋王位戦動画ニュース
-
文化神戸
-
文化
-
文化神戸
-
文化
-
文化
-
文化
-
文化阪神
-
文化神戸神戸ジャズ100年
-
西播姫路文化
-
文化
-
文化神戸阪神
-
文化
-
文化神戸
-
文化囲碁将棋
-
神戸文化
-
文化神戸
-
但馬文化
-
文化フェス主義!三田
-
文化阪神明石神戸
-
西播文化
-
文化
-
文化阪神
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化神戸
-
文化阪神
-
文化阪神
-
文化
-
文化
-
文化
-
西播文化
-
文化神戸神戸ジャズ100年
-
姫路文化
-
文化タカラヅカ
-
文化
-
文化神戸囲碁将棋
-
文化神戸
-
文化
-
文化神戸
-
文化
-
文化神戸神戸ジャズ100年
-
姫路文化
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化神戸
-
文化
-
文化
-
文化囲碁将棋
-
文化神戸
-
文化
-
文化
-
文化神戸神戸ジャズ100年
-
阪神文化
-
文化タカラヅカ
-
文化神戸
-
文化
-
文化
-
文化
-
神戸文化#インスタ
-
東播囲碁将棋文化
-
文化東播
-
文化囲碁将棋
-
文化タカラヅカ
-
文化
-
文化
-
文化神戸新聞文芸
-
文化神戸新聞文芸
-
文化
-
文化
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化神戸
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化神戸神戸ジャズ100年
-
文化神戸
-
文化囲碁将棋女流王位戦
-
文化阪神
-
神戸文化
-
淡路文化
-
文化阪神
-
文化
-
文化
-
文化
-
三田文化
-
但馬文化
-
淡路文化
-
阪神文化
-
文化囲碁将棋
-
文化
-
阪神文化
-
文化
-
文化
-
文化
-
文化
-
文化
-
文化
-
文化阪神
-
文化タカラヅカ