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「丘の一本杉」で鍛冶屋の良助を演じる渋谷天外(2013年、舞台製作:松竹株式会社)
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「丘の一本杉」で鍛冶屋の良助を演じる渋谷天外(2013年、舞台製作:松竹株式会社)

 松竹新喜劇の代表・渋谷天外の初プロデュース公演「丘の一本杉」(23~25日、神戸三宮シアター・エートー)は、新喜劇と大衆演劇と小劇場の俳優で創り上げる人情劇だ。古希を目前にしての劇団外での挑戦に、天外は「どういう化学反応を起こすのか楽しみ」とファイトを燃やす。

 きっかけは、2017年に北条秀司作品の舞台で、桐龍座恋川劇団の座長・恋川純と親子役で共演したこと。「それからずっと慕ってくれ、一緒に芝居がしたいと話が盛り上がった」。旧知の劇団往来の主宰・鈴木健之亮に声をかけると、製作を快諾。それぞれの劇団からキャストが集まり、元OSK日本歌劇団トップスター高世麻央らの出演も決まった。

 「丘の一本杉」は、戦前の松竹家庭劇にさかのぼる作品で、NHK連続テレビ小説「おちょやん」にも登場。天外は、13年に新喜劇の巡業で取り上げた。

 舞台は山あいの村。良助は腕のいい鍛冶職人だが、後継ぎの幸太郎に厳しく、親子には衝突が絶えない。ある日、とうとう幸太郎は飛び出し、追いかける父を振り切って、行き着いたのは峠のご神木。旅の老人との出会いから、お互いの心は変わり出す-。

 「古い芝居と思っていたが、どこの巡業先でも『親子で見て泣いた』という声を聞いた。気持ちが伝わればええんやと、芝居の価値を見直した」

 一方、今回の混成メンバーによる公演では「新喜劇のにおいが出んかったらええかな」と話す。それぞれ違う世界で培ってきたものを持ち寄る舞台が、「伝統の染みついている新喜劇の刺激にもなれば」と期待を寄せる。

 5千円。予約は劇団往来のサイトから。同劇団TEL080・6148・8152

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