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スーツを着こなし、ダンスと共に華麗な銃さばきも見せる真風涼帆=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
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スーツを着こなし、ダンスと共に華麗な銃さばきも見せる真風涼帆=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
豪華な羽根飾りでファンにあいさつする真風涼帆=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
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豪華な羽根飾りでファンにあいさつする真風涼帆=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
終盤、剣での対決シーンも。真風涼帆(左)と芹香斗亜=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
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終盤、剣での対決シーンも。真風涼帆(左)と芹香斗亜=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
演目を象徴するカジノテーブルやルーレットの前で演じる真風涼帆(左)と春乃さくら=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
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演目を象徴するカジノテーブルやルーレットの前で演じる真風涼帆(左)と春乃さくら=宝塚大劇場(撮影・風斗雅博)
演出家・小池修一郎さん
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演出家・小池修一郎さん

 宝塚歌劇宙(そら)組トップ真風涼帆(まかぜすずほ)とトップ娘役、潤花(じゅんはな)の退団公演「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」が、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市栄町1)で上演中だ。舞台では真風に当てて生み出された「新生ボンド」が躍動している。脚本も手がけた演出家、小池修一郎は、その仕上がりをどう見ているのだろうか。(小尾絵生)

「男役真風涼帆」の集大成

 原作はイアン・フレミングの小説「007/カジノ・ロワイヤル」(1953年刊)で、宝塚オリジナル版の初演。歌やダンスはもちろん、立ち居振る舞い、衣装の着こなしと、「男役真風涼帆」の集大成と言える作品となった。

 それは題材選びの段階から意図していたようだ。真風の魅力を「クールでソリッド(硬質)な感じが群を抜いて板についている」と評する小池。「ボンドという役を説得力をもって演じ、物語を進められると思った」

 では実際の「真風ボンド」はどう映ったのか。「涼やかでダンディー、ちょっとおかしみもある」とし、「今後、派生作品が生まれても、真風ほど観客を納得させられるボンドはないだろう」と絶賛する。

 思い入れがあるのは「すべて」と語るほど、どの場面を切り取っても妥協はない。1幕冒頭、黒いスーツ姿でキメた男役たちが群舞でみせる。真風が銃を構え、周囲を蹴散らす場面や、1幕終わりに芹香斗亜(せりかとあ)演じる敵役とのカジノ対決をダンスで表現したシーンには「特に力が入った」という。

 一方、潤は原作にはないヒロイン、デルフィーヌを演じた。ロマノフ家の末裔(まつえい)ながらパリで学生運動に身を投じる役どころで「原作の時代からは一歩はみ出した、現代的なヒロインが向いていると思った」と狙いを語る。ファッション、音楽は1960年代後半を意識し、時代の空気感も醸し出す。

 次の宙組トップスターを担う芹香は、世界征服を目論む悪役。「最後は負けると分かっている。なのに時に笑いを誘い、最後までハラハラさせる。緩急を心得た芝居心が抜群」と信頼は厚い。「今後も味わい深い舞台を見せてくれるはず」と新生宙組への期待ものぞかせた。

=敬称略=

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