神戸新聞で昨年4~12月に連載した創作童話「かなしきデブ猫ちゃん兵庫編 マルのはじまりの鐘」の絵本(京阪神エルマガジン社、税込み1980円)の販売総数が、今年4月の発売から7千部を突破した。新作の出版が少なく既刊のロングセラーが多い絵本では異例のヒットとなっている。
「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズは、山本周五郎賞などを受賞した小説家早見和真さんが文を、愛媛県出身の絵本作家かのうかりんさんがイラストを担当。愛媛新聞で2018年にスタートした後、22年4月から神戸新聞で連載が始まり、現在は兵庫編第2弾の「マルの真夏のプレゼント」が続いている。
兵庫編第1弾「マルのはじまりの鐘」は愛媛から兵庫に上陸したマルが、神戸で暮らす少女との約束を果たすため、兵庫五国(摂津・播磨・但馬・丹波・淡路)を旅する物語。赤穂で46匹の「赤穂ニャン士」、丹波では丹波竜の「ぴーちゃん」が登場するなど、地域ゆかりの個性的なキャラクターも魅力となっている。
絵本は兵庫県内の主要書店や、神戸新聞オンラインショップ「LIVE STORE 得ダネ」、神戸新聞販売店で販売している。(藤原 学)