「震災と文学」をテーマに話す土方正志さん=西宮市、関西学院大学
「震災と文学」をテーマに話す土方正志さん=西宮市、関西学院大学

 災害の記憶を長く、深く伝える上で、文学が有する力とは-。仙台市が拠点の出版社「荒(あら)蝦夷(えみし)」代表で作家としても活動する土方正志さんが、「震災と文学 仙台短編文学賞の7年から」と題して関西学院大学(西宮市)で講演した。歳月の経過に伴い体験者らの内面が見えづらくなる中、文学は「津波などで壊滅した街にかつてあったにおいや音のような、公的データには残らないものを表現」し、他者への想像力を呼び起こす可能性も持ち得る、と期待を語った。