記念品の木彫り作品を手にする福間香奈女流王位=大阪市福島区、関西将棋会館(撮影・小林伸哉)
記念品の木彫り作品を手にする福間香奈女流王位=大阪市福島区、関西将棋会館(撮影・小林伸哉)

 将棋の第35期女流王位戦(神戸新聞社主催)5番勝負を制し、6連覇、通算10期を達成した福間香奈女流王位(32)=清麗、女流王座、女流名人、倉敷藤花=の就位式が1日、大阪市福島区の関西将棋会館であった。就位状などを受け取り、さらなる活躍を誓った。

 今期、福間女流王位は加藤桃子女流四段(29)の挑戦を3連勝で退けた。「私自身の妊娠という初めての環境で挑んだタイトル戦。すごく不安はあったけど、関係者の方々にお気遣いいただき、全力を尽くすことができた」と振り返った。

 現在、第4期白玲戦7番勝負で西山朋佳白玲(29)=女王、女流王将=に挑戦中で、2勝1敗としている。12月に出産予定といい、来期の女流王位戦に向け「最高の状態でタイトル戦に向かえるよう、全力を尽くしたい」とした。

 奨励会時代など思い出が詰まった関西将棋会館での就位式は自身初めて。今冬、大阪府高槻市に移転するだけに「温かい就位式でした」と喜びをかみしめた。福間女流王位には賞金目録、北海道のアイヌ工芸家貝澤徹さん(66)のシマフクロウを題材にした木彫「飛躍」が記念品として贈られた。