将棋の女流棋界でタイトルを分け合う2人の激闘が続いている。2月に産休から復帰した福間香奈女流五冠(33)=清麗、女流王座、女流名人、女流王位、倉敷藤花=と、初の女性棋士誕生にあと一歩まで迫った西山朋佳女流三冠(29)=白玲、女王、女流王将。4月は三つのタイトル戦でしのぎを削ることになった。(小林伸哉)
■ともに振り飛車党 直接対決19期で戦績拮抗
両者の通算タイトル獲得数は、福間が62期、西山が18期。共に棋士養成機関「奨励会」で最高位の三段まで昇段、棋士編入試験にも挑んだ実力者だ。
双方ともに振り飛車党。2019年に初めて番勝負で顔を合わせ、これまで19期を終えた。当初は西山が4期連続で制したが、通算では福間が10期、西山9期と拮抗(きっこう)(妊娠中だった福間の不戦敗で決着したシリーズ2期を含む)。白玲戦7番勝負など9期で最終局までもつれた。このケースでは西山が6期獲得している。