2026年度上半期で生産を終える雪印メグミルク神戸工場=神戸市西区伊川谷町潤和
2026年度上半期で生産を終える雪印メグミルク神戸工場=神戸市西区伊川谷町潤和

 雪印メグミルク(東京)は25日、牛乳や乳飲料を製造する神戸工場(神戸市西区)の生産を2026年度上半期中をめどに終了すると発表した。関西地区の生産体制を京都に集約するためで、生産終了後は当面、配送拠点とする。

 神戸工場の従業員106人(24年4月1日時点)は、配置転換により雇用を維持するとしている。

 神戸工場は雪印乳業の生産拠点として1964年に操業を開始した。敷地面積は約3万9千平方メートル。近年は、雪印メグミルクの商品のうち「特濃」や「雪印コーヒー」、瓶入りなどを扱い、同社によると2023年度は年間約4万4千キロリットルの飲料を生産していたという。建物の老朽化などもあって集約を決めた。生産効率化や固定費の削減などの効果を狙う。

 同社の関西地区の生産拠点は京都工場(京都府南丹市)と同工場池上製造所(同)の2カ所になる。神戸工場で製造していた商品は池上製造所に集約。生産設備を約24億円かけて整備し、生産を強化する。25年4月に工事を始め、26年3月の稼働開始を予定する。

 同社は「効率的な生産体制構築で、価値創造と需要拡大を実現する」としている。(大盛周平)