業務効率化に向けたアイデアを出し合う参加者ら=神戸市中央区加納町4、アンカー神戸
業務効率化に向けたアイデアを出し合う参加者ら=神戸市中央区加納町4、アンカー神戸

 人間に代わって複雑な業務を自律的にこなす人工知能(AI)のサービス「AIエージェント」を活用する催しが、神戸・三宮のビジネス交流拠点「アンカー神戸」で開かれた。兵庫県内の企業関係者ら約40人が参加。現場の課題を洗い出し、業務効率化に役立てる方策を話し合った。

 グーグル・クラウド・ジャパンと神戸市などが主催した。約2年前から東京で開いてきたイベントで、企業のAIスキル向上に役立ててもらおうと初めて神戸で開催した。

 AIエージェントは複数の情報を組み合わせ、目的達成を能動的に担う。例えばメーカーで製品の見積もり書類を作成する際、AIエージェントを使えば製品の検索から書類作成までが自動化できる。社員は書類の確認と点検に集中することで、業務効率の改善が期待できるという。

 催しには住友ゴム工業(神戸市中央区)やタクマ(尼崎市)など、8社のデジタルトランスフォーメーション(DX)担当者らが集まった。まず「ミスが多い業務」などを書き出し、「AIエージェントに何をしてほしいか」を議論した。調達や設計、開発など幅広い分野の課題が挙がり、原価や販売計画に見合った売価設定を考えてもらうなどのアイデアが出された。(横田良平)