生き生きとした様子で新開地を語る大村崑。筋トレを欠かさないという=大阪府豊中市内(撮影・大田将之)
生き生きとした様子で新開地を語る大村崑。筋トレを欠かさないという=大阪府豊中市内(撮影・大田将之)

■軒連ねる劇場、5歳で「初舞台」

 「ええとこ、ええとこ、聚楽(しゅうらく)館」-。かつて多くの娯楽場が立ち「東の浅草」と並び称された神戸・新開地(神戸市兵庫区)。まちが開かれ今年で120年になる。来月1、2日には初めて「神戸落語まつり」が開催される。往時のにぎわいこそないが、今も受け継がれる笑いのDNA。その変遷を演芸人の記憶からたどる。(津田和納)

 「浅草と比べるって冗談じゃないよっ、てくらい新開地の方が人気だった」。「崑(こん)ちゃん」の愛称で親しまれる喜劇役者、大村崑=大阪府豊中市在住=は熱っぽく語る。神戸市長田区に生まれ、新開地で育った。