大阪・関西万博に出展した浮体式波力発電の球体型模型を手に、成果を語るイエローダックの中山繁生さん=加古川市尾上町養田
大阪・関西万博に出展した浮体式波力発電の球体型模型を手に、成果を語るイエローダックの中山繁生さん=加古川市尾上町養田

 気体や海。地球に広がる資源を世界規模の課題解決に生かす。エネルギー社会の新たな姿の先取りが、兵庫から始まっている。

持ち運び簡単

 「このままでは欧米勢に先を行かれてしまう」。約10年前、樋口雅一・京都大特定拠点准教授(50)は気が気でなかった。

 北川進・京大特別教授(74)が開発した新素材「金属有機構造体(MOF)」は、無数の微小な穴の構造を変えることで、狙った気体を吸着できる。昨年、北川氏のノーベル賞受賞につながった革新的な素材の社会実装を巡り、欧米ではスタートアップ(新興企業)が続々と生まれていた。