日本一とリーグ優勝を報告し、シーズン中の秘話などを明かす岡田彰布監督(左から3人目)ら=尼崎市昭和通2
日本一とリーグ優勝を報告し、シーズン中の秘話などを明かす岡田彰布監督(左から3人目)ら=尼崎市昭和通2

 「すばらしいシーズンになった。長い野球人生の中でも一番。最高の声援だった」-。27日、本拠地・甲子園球場がある西宮市と再来年2月に2軍球場の移転を控えた尼崎市で開かれたプロ野球・阪神タイガースの日本一とリーグ優勝報告会。壇上で目を細める岡田彰布監督の傍らには快進撃の原動力になった兵庫出身の5選手が並んだ。球団史上初の連覇に向け、西宮市出身の佐藤輝明選手が「(来年のスローガンは)アレンパ(連覇)です」と会場を沸かせた。

 尼崎市昭和通2のあましんアルカイックホールで開かれた報告会は、市内在住・在勤・在学の人に限られたが、予約受け付け開始から約30分で定員に達し、27日は前日午後5時からの徹夜組も含め約1300人が詰めかけた。球団史上最速のリーグ優勝など記録ずくめのシーズンを映像で振り返った後、岡田監督と近本光司選手会長(淡路市出身)ら5選手が登場。岡田監督以外の登場は明らかにされていなかったこともあり、どよめきと歓声が上がった。

 トークショーでは選手らがシーズン中などの裏話も披露。今年の「新語・流行語大賞」にもノミネートされている「アレ」に続く「アレンパ」を提案した佐藤選手に対し、岡田監督が「初めて佐藤をすごいと思った」と返すなど終始和やかなムードで進み、六甲おろしの大合唱で締めくくった。同級生の山下幸子さん(49)と訪れた香原直美さん(50)=尼崎市=は40年来のファンといい、「地元だし、ずっと弱い時代もファンをやめる気なんて一切なかった。若い選手たちが楽しそうで良かった」と38年ぶりの喜びをかみしめた。