小林多喜二の母を一人語りで演じる河東けいさん=尼崎市潮江1
小林多喜二の母を一人語りで演じる河東けいさん=尼崎市潮江1

 関西新劇界を代表する俳優の河東(かとう)けいさん(98)=尼崎市=が、ライフワークとして続ける一人芝居「母」を1年4カ月ぶりに演じた。戦前の言論弾圧で拷問死した小説家、小林多喜二(1903~33年)の母になりきり、半生を回想する朗読劇。河東さんは認知症を患い、昨年には左目を失明するなど、体力面での懸念があったが、情感を込めて約90分間を語りきった。(地道優樹)