自身が考案した「ウィッチボール」を実演する古川やすひろさん=伊丹市昆陽池2
自身が考案した「ウィッチボール」を実演する古川やすひろさん=伊丹市昆陽池2

 障害の有無や違いを超えて一緒に楽しめる場をつくろうと、伊丹市のボランティアサークルが新しいスポーツを考案した。目隠しをして鈴の入ったボールで相手ゴールを狙う「ゴールボール」に工夫を加え、車いすの人でも高齢者でも参加できるようにした。サークル代表で視覚障害がある古川やすひろさん(63)=同市西野7=が目指すのは共生社会。「スポーツを通じてみんなが楽しめば、勝手にそこは共生社会になる」と信念を語る。(吉田敦史)

 古川さんは2017年3月、急に目が痛くなって病院へ。緑内障などで眼圧が高くなっており、医師から「全盲を覚悟してください」と告げられた。翌日に手術した右目は光を失い、左目も3カ月後に手術したが、ほとんど見えなくなった。