生前、語り部として自身の戦争経験を語る田間貞雄さん(右)(提供)
生前、語り部として自身の戦争経験を語る田間貞雄さん(右)(提供)

 太平洋戦争末期の西宮市で空襲に遭い、昨年94歳で亡くなった田間貞雄さんの体験を後世に残そうと、生前親交があった浜脇小学校(浜脇町)の校長らが絵本「たまくんの戦争体験記」を作った。逃げ惑う中、すぐそばに焼夷(しょうい)弾が落ち、友人らを失った田間さん。悲惨な経験を分かりやすい文や絵にまとめ、平和の大切さを訴えている。(潮海陽香)

■昨年死去、田間さんの記憶を後世に

 田間さんは市外に住んでいたが5年前、母校だった同校を訪ねた際に有元宏次校長(57)と偶然出会った。その際、空襲や戦争体験の話になり、貴重な証言を活用できないかと改めて話を聞く場を設けたという。