兵庫県姫路市環境衛生研究所(同市坂田町)は、新型コロナウイルスのゲノム解析を高精度でできる新しい機器を導入した。市単独での解析が可能となり、市内での変異株の発生をこれまでより早く把握できる。
機器は「次世代シークエンサー」と呼ばれ、県立健康科学研究所(同県加古川市)や神戸市健康科学研究所(神戸市)も導入する。姫路市は国の補助金を活用し、約500万円を投じて整備した。
姫路市はこれまで、新型コロナのゲノム解析を国立感染症研究所(東京)に依頼。検体を送ってから2~3週間後に結果が届くため、解析時間の短縮が課題だった。新しい機器では最短3日で結果を確認でき、患者の治療方針の決定にも生かせるようになったという。
姫路市環境衛生研究所の担当者は「市内でまん延するコロナウイルスの種類を早期に把握し、情報を公開することで、市民の感染対策にも役立てたい」と話した。(田中宏樹)