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3人芝居「羅生門」上演 災害、疫病…平安の混乱「今とリンク」 海外生活経て、生の舞台に

2022/05/24 05:30

 兵庫県姫路市在住の上川泰生(かみかわたいせい)さん(24)が3人芝居「羅生門」を27~29日、神戸市長田区久保町6のアートシアターdB神戸で上演する。初めての自主企画で「誰もやってないことをやりたい」と意気込む。

 上川さんは姫路工業高校で演劇部に所属。卒業後も会社勤めの傍ら、OBらと舞台に立ったが、「孤独や生きづらさを感じていた」といい、2019年にカナダへ。語学学校に通いながら、段ボール製のギターでの路上ライブなどパフォーマンスを始めた直後、新型コロナウイルス禍でステイホームを余儀なくされた。

 帰国後、自身の胸の内を吐露する「一人語り」の動画配信に取り組むうちに、生の舞台への挑戦を決意。第1弾に、芥川龍之介の「羅生門」を選んだ。

 災害や疫病で混乱する平安時代の物語は「コロナ禍の今とリンクする」と上川さん。生きるために老婆の着物を奪う下人を演じるに当たり、「やってはいけないが、責められない自分がいる。2人の会話から生死の本質に迫りたい」と話す。老婆役で船戸香里(かおり)さん、語り手のキリギリス役で鎌谷幸輝さんが出演する。

 27日午後6時半▽28、29日正午、午後3時、6時の7回。前売り一般2千円、高校生以下千円(当日各500円増)。予約は「かみかわ企画」(TEL080・3783・0310)のサイトから。

(田中真治)

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