年に1度、一夜限りで開花するサボテン「夜の女王」が、兵庫県姫路市の箭吹(やぶき)美恵子さん(78)宅で純白の大輪を咲かせた。5年前から丹精し続け、今年初めて花が開いた。近隣住民約10人も開花の瞬間を見逃すまいと駆け付け、かれんな花に見とれていた。
南米原産でサボテン科の中で花は最大級とされる。箭吹さんは知人から1株を譲り受け、水を与えながらつぼみに語り掛けるなど、愛情を込めて育ててきた。
午後7時ごろからゆっくりとつぼみが開き始め、約2時間かけて直径25センチほどの3輪が満開に。箭吹さんは「想像以上にきれいで神秘的。開花をにぎやかに見守られて、サボテンも喜んでいるはず」と話していた。(森下陽介)