世界文化遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)で、有料で端末をレンタルする音声ガイドに、22日から「声優バージョン」が加わる。多くの人気アニメに出演している鳥海浩輔さんと小野友樹さんが姫路城主・本多忠政(ただまさ)の息子忠刻(ただとき)と、宮本武蔵の養子三木之助を美声で演じ、軽快なやりとりで城内の見どころを紹介する。(田中宏樹)
有料ガイドは昨年7月に導入。第1弾は俳優松平健さんらが出演し、姫路城が主要ロケ地だった時代劇「暴れん坊将軍」で徳川吉宗を演じた声による説明が聞けるとあって、観光客の人気を集めた。
第2弾の声優バージョンは「NARUTO-ナルト-」や「黒子のバスケ」など数々の人気作に出演した2人に白羽の矢が立った。忠刻は徳川家康の孫・千姫の夫で、今風に言えば「イケメン」だったとされる。三木之助は忠刻に仕え、後を追って自死したと伝わる人物だ。
ナレーションは菱(ひし)の門や将軍坂、西の丸など対象の20地点で楽しめる。大天守では火縄銃ややりなどを掛けていた「武具掛け」、敵に奇襲を仕掛けるために潜んでいた部屋「武者隠し」などを解説し、最上階からの景色も案内する。
担当者は「声優のナレーションを入り口に、若い世代にも姫路城やまちの歴史に興味を持ってもらえるとうれしい」と話した。
1回600円。入城口近くのインフォメーションで端末を貸し出す。別に入城料が必要。
姫路城管理事務所TEL079・285・1146